環境戦略と指標

環境戦略

 YKK APは、ビジョン「Evolution 2030」において、「地球環境への貢献—脱炭素化・循環型社会実現に向けた仕組みづくり」を方針として掲げています。また、YKK APは2050年に目指す姿として「事業活動のライフサイクル全体を通じた“環境負荷ゼロ”の実現」を掲げ、この目標達成に向け、中期環境政策において具体的な指標を設定しています。
 これらの指標は、YKKグループ全体で策定した「YKKグループ環境ビジョン2050」に基づいており、2025年度から2028年度までの中期環境政策において、「気候変動」「資源循環」「水保全」「生物多様性」という4つの主要な環境課題に関する目標を設定し、その達成に向けて取り組んでいます。

<環境への取り組み経緯と2050年の目指す姿>

YKK APのパーパスとマテリアリティ

 YKK APの環境戦略は、パーパスおよびマテリアリティ(重要課題)と深く結びついています。
 8つのマテリアリティ(重要課題)の1つとして、「環境との共生」を特定し、環境課題に対するKPIを設定しています。

YKKグループ環境ビジョン2050

 YKKグループ全体で更に高いレベルの環境経営を実現するため、環境への取り組みの長期的な方向性を示す「YKKグループ環境ビジョン2050」を策定しています。
 「気候変動への対応」「資源の活用」「水の持続的利用」「自然との共生」という4つの項目それぞれに対して、2050年の将来予測と目指す姿を踏まえ、YKK APの環境政策における重要課題の抽出、特定と環境行動計画への反映を行っています。

気候変動への対応

 地球規模で起こっている気候の変動は、地球上に住むあらゆる生物にとって重要な問題となっています。この問題に対応することは社会の構成員としての責務であるととらえ、CO2をはじめとした温室効果ガスの削減や気候変動への適応に取り組みます。

水の持続的利用

 水は生命維持やあらゆる産業にとって欠かせない資源である一方、国や地域によって利用できる量や質が大きく変化します。社会との共存共栄を目指すわれわれにとって、地域と共に水資源を持続的に利用することは重要な課題であるととらえ、取水量の削減や排水の環境負荷低減等に取り組みます。

資源の活用

 ファスナーや窓をはじめとした商品を作るメーカーとして、その材料となる各種の資源は不可欠な存在です。将来世代にわたり、われわれの商品を安定して提供していくためにも、限りある資源を最大限有効に活用するとともに、ライフサイクルを通じて発生する廃棄物を資源とする活動に取り組みます。

自然との共生

 大気の安定や水の浄化、食料の提供、レクリエーションの場など、自然は豊かな生活に欠かせない存在です。将来世代にわたり、豊かな生活を残すため、自然保護や環境負荷の低減等に取り組みます。

2025年度 YKK AP環境方針、行動計画

 YKK APは、環境経営方針に基づき、ライフサイクル全体で環境価値を創出し、​グローバルな環境負荷低減活動を実践することで、カーボンニュートラル実現を目指します。
 環境マネジメントシステムを継続的に改善し、環境関連の法則制およびその他の要求事項を順守するとともに、以下の4つの環境課題について目標を設定し、達成に向けて行動します。

気候変動

気候変動に具体的な対策を

温室効果ガス削減に寄与する商品や気候変動対策商品を積極的に開発・販売します。​
さらに、事業活動やバリューチェーンにおけるカーボンニュートラル実現に向け、低炭素な原材料・燃料への転換、効率的な​エネルギー利用、再生可能エネルギーの導入に取り組みます。​

資源循環

つくる責任つかう責任

原材料・包装資材の投入量削減と廃棄物排出量の最小化に向け、資源の効率的な利用と排出物の分別・回収・リサイクルに取り組みます。​

水保全

安全な水とトイレを世界中に

持続的な水利用と水環境の保全に向け、水の循環利用と排水の環境負荷低減に​取り組みます。

生物多様性

陸の豊かさも守ろう

事業活動による生態系への影響を最小限に抑え、生物多様性を保全するとともに、地域社会と連携して自然環境の保護に取り組みます。​​