人材戦略・育成
社会人事戦略
社員一人ひとりが自律的にキャリアを設計し、挑戦できる環境を整えるため、新人事戦略「Architect HR」を推進しています。
「Architect HR」は、人事制度そのものではなく、“社員一人ひとりが自らのキャリアと成長を設計できる組織をどうつくるか”という組織設計の思想です。「基盤」「構造」「素材」「接続」「透明性」の5つの柱を通じて、社員が主役となる自律型への進化を後押しします。
具体的には、職務とスキルに基づく評価・処遇へのシフトを通じて「フレームレス・キャリア」を推進するとともに、「APアカデメイア」「選抜型経営者開発プログラム」をはじめとする社員教育体系の構築を通じ、技術者・営業・経営人材を体系的に育成していきます。社員の納得感と信頼感を高め、安心して挑戦できる組織を築いていきます。
「Architect HR」の推進体制
「Architect HR」を着実に進める組織が、「人事戦略本部」です。2026年1月に発足したCHRO直轄の部署で、全社横断で人材の最適化、育成、人事施策の浸透などを担い、「人事統括部」「人材開発統括部」「HRBP統括部」で構成しています。このうちHRBP統括部は、各事業所や拠点に配置したHRBP(人事ビジネスパートナー)を統括する役割を担います。各HRBPは経営戦略と人材戦略の接続点として現場の状況に即した「Architect HR」の施策を実装していきます。
人事戦略本部組織図
指標「KHI」の導入
2026年2月に「Architect HR」の成果を測る指標として、「KHI (Key Human Indicators)」を導入しました。取り組みの進捗度合いを確認するKPIに対し、KHIはいわば組織の“兆し”や“空気の変化”を捉える指標で、HRBPおよび現場の人事担当者が1on1などを通して測ります。日々の対話と実践を繰り返すことで、変化の“兆し”を捉える感性を組織全体で磨いていきます。
人事制度
年齢・性別・学歴・国籍に関わらない人事制度、同一役割・同一成果・同一処遇の実現をめざし、「公正」「仕事(役割)」「自律」という理念のもと、"役割"を軸にした「成果・実力主義」のさらなる徹底を図っています。これまで定年後、65歳までの社員を対象に再雇用制度を運用してきましたが、2021年度からは定年制度を廃止しています。これにより、社員は会社の求める役割を果たすことができる限り、年齢に関わることなく働くことができるようになりました。会社は社員に期待する働き方、役割を担うための必要能力、経験を明示し、社員には自らが求めるキャリアの形成や意思を申請できる機会を設けることで自律した働き方の実践を支えます。
給料改定、特定職務・資格手当
市場競争力のある適正な賃金水準に向けた取り組みを行っており、政府による賃上げ政策の推進、円安や物価上昇などの状況を踏まえた給料改定や特別一時金の支給を行っています。また、事業運営上会社が特に重要/強化が必要と位置づける職務を「特定職務」と認定し、その職務に従事する従業員に対して、「特定職務手当」を支給しています。資格取得の推進においては、支給対象の年齢制限の撤廃、資格手当の増額など制度の拡充を図っています。
社員教育の充実
事業と組織に貢献できる人材の育成や個人のスキルアップを目的に、社員教育の充実を図っています。 将来のビジネスリーダーを育成する「PRIME」「EDGE」、新任管理職やリーダー層を対象にした「階層別研修」、全社員を対象にした「デジタル・ITリテラシー教育」などを実施しています。また、「自ら学ぶ」を支援する場として「APアカデメイア」を設立し、ゲストスピーカーを招き、リベラルアーツや仕事に役立つ知識・スキルを学べる「マナビバ!」や、AIアプリによる英語研修、DX・ITリテラシーやビジネススキルを高めるための動画学習など、社員の自己啓発を支援しています。
さらに、社員の主体的なキャリア形成を支援する目的で「年代別キャリア研修」を行っています。
社員との対話
社長をはじめとする取締役が社員と直接対話する「車座集会」、本社・本部社員らが地域や職場の課題を吸い上げる「拠点訪問・ヒアリング」を実施しています。対話で得られた社員の声がキャリア相談窓口設置や「共通メンター制度」導入に生かされるなど、さまざまな施策への反映が進められています。また、社員持株会「YKK恒友会」により年2回開催される集会では、経営実績の報告や社員から取締役への質疑応答などが行われています。
事業リーダーの育成
事業をリードする次世代の人材を育成するため、国内外の大学院(博士号・修士号)への派遣やMOT・MBA留学支援を行っています。研究テーマは現事業の範囲にとどまらず、「ロボット」「AI・機械学習」「DX」「次世代の環境対応」など、今後、ますます欠かせなくなるテーマを積極的に推奨しています。社員が会社の枠組みを超えて専門知識や多角的な視点を身につけることで、組織としての発想の多様化をめざしています。
また、博士号などの取得を推奨するとともに、取得者同士や社内組織、大学や研究機関と連携し、さらなる活性化を図る目的で「AP 博士号の会」を運営しています。個人が持つ技術資産を共有し、人的ネットワークの積極的な活用により、競争力強化を促進する環境整備や人材育成を推進しています。