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YKK APの価値創造
価値創造と経営戦略価値創造のベースとなる6つの経営資本
「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」をパーパスに掲げるYKK AP。高品質な商品・サービスを生み出す企業活動を通して、顧客・社会・社員に価値を提供する、このサイクルの源泉となるのが6つの資本です。事業機会やリスクを見極めながら戦略的な資本投下を行い、持続的な成長をめざします。
財務資本
<事業活動を支える財務基盤>
YKK精神「善の巡環」のもとグループファイナンスを基本とし、YKKグループ全体で資本効率を高めています。YKK APとしては、総資産利益率(ROA)6~7%を目標に資本投下を行っていきます。海外では経営に現地社員の登用を推進し、「海外の利益はその地で再投資できる体制」をめざしています。現地の状況に即した機動的な投資判断を行うことが、グローバルでの競争力強化につながっています。売上高1兆円規模をめざすビジョン「Evolution 2030」の実現に向けて、国内・海外ともに効果的なタイミングで財務資本を投下していきます。
人的資本
<企業理念を共有した「森林集団」>
YKK創業者の吉田忠雄が提唱した「森林経営」の考えをベースに人的資本経営を推進し、それぞれの個性を活かし、自律的に成長する活力あふれる「森林集団」をめざしています。新人事戦略「Architect HR」のもと、社員一人ひとりが自らのキャリアを描き、自律的に成長できる環境づくりを進めています。多様な人材が能力を最大限に発揮できるよう、キャリア形成や成長機会の提供、リーダー人材の育成などを展開するとともに、「働きがい」と「働きやすさ」の両立により、従業員エンゲージメントの向上につなげていきます。
製造資本
<一貫生産体制による高品質な商品・サービス>
YKK APの強みである一貫生産体制をベースとし、商品の開発段階から製造技術と連携したモノづくりを進めることで、技術競争力を高めています。中期的な視点で需給を見込んだ計画的な設備投資に加え、社員が働きやすく、働きがいのある環境を創出する投資も積極的に行いながら、製造供給能力を強化していきます。また、スマートファクトリーの導入による生産活動の最適化、AIによる安全対策や需給予測の効率化など、DXの推進も加速しています。
社会・関係資本
<ステークホルダーとの信用・信頼をベースにした共創関係>
社会に愛される会社であり続けるために、一企業として利益を追求するだけではなく、社員をはじめ、お客様、お取引先、地域社会などステークホルダーの皆様との関係性を大切にしています。YKK APのブランド力を向上し、存在価値を認めていただくためにもコミュニケーションを重視し、さまざまな形で対話・共創の場を設けています。各ステークホルダーの要望に寄り添い、課題の抽出や技術開発を行うことはもちろん、商品・サービスによる社会課題解決を通して、社会の持続的な発展に貢献していきます。
自然資本
<ライフサイクルの全ての段階で環境価値を創出>
YKK AP環境経営方針で掲げる4つの環境課題「気候変動」「資源循環」「水保全」「生物多様性」で数値目標を設定し、技術革新による新しい価値の創造、環境負荷ゼロに挑戦しています。製造拠点では、高効率設備の導入や再生可能エネルギーの活用によりエネルギー使用量削減を推進しています。また、各地域の水使用制限のリスクに対応するため、水の循環利用・再生利用を進め、水使用量削減に取り組んでいます。原材料のグリーン調達や環境配慮設計など、環境価値の創出に向けた活動を一層拡大しています。
知的資本
<研究・開発・検証体制をベースとしたモノづくり イノベーションを生み出す新たな視点の取り込み>
富山県黒部市にある「YKK AP R&Dセンター」「価値検証センター」「パートナーズサポートスタジオ」を中核とし、開発から評価・検証、技術提案、情報発信までの一連のモノづくり基盤を確立しています。2026年度には開発機能の一部を東京に移管し、トレンドや市場ニーズを捉えた企画・構想機能を配置しました。グローバル展開においては、4つの研究・開発体制を構築。日本(温暖地域)、ドイツ(寒冷地域)、インドネシア(蒸暑地域)の各R&Dセンターに加え、米国にはデジタル領域に特化した拠点「xTech Lab(クロステックラボ)」を構えています。さらに、新技術や新材料の開発では、YKKグループのファスニング事業とAP事業を横断する「テクノロジーイノベーションセンター(TIC)」との協働や、大学・研究機関との共同研究を積極的に推進しています。
社会課題を解決する商品展開
YKK APはステークホルダーへの価値提供に加え、各国/地域の社会・環境課題の解決にも貢献する商品展開を進めています。
●気候変動(高断熱)
気候変動に対応する、高断熱商品を展開しています。住宅用商品では、主力の「APW」樹脂窓シリーズをはじめ、窓の室内側に樹脂製の内窓を取り付けるリフォーム商品「ウチリモ 内窓」を展開。開口部の断熱性能を向上することで、冷暖房エネルギーの削減に貢献します。ビル用商品では、アルミ樹脂複合窓「EXIMA 55」を通じて中高層建築物の高断熱化に貢献します。
●人口減少による技術者不足
日本の人口減少に伴い進行する、建築業界の高齢化・人手不足解消に資する省施工商品を開発しています。窓リフォーム商品の「かんたん マドリモ」は、既存の窓枠を利用して窓交換ができます。中層建築物向けユニタイズドカーテンウォール「SYSTEMA 81u」は、工場で一貫生産された完成品ユニットをクレーンでつり込むユニット工法で設置できるため、建設現場で足場が不要になります。工期を短縮することで、施工技能者の省人化を実現します。
●自然災害の頻発や激甚化
台風や大雨・大雪など、頻発・激甚化する自然災害に備え、各国/地域に合わせた商品をラインアップしています。日本では業界トップクラスの耐積雪・耐風性能を持つカーポート「ジーポート Pro」シリーズの他、米国ではハリケーン・防爆対応商品「ProTek®」を展開。台風被害の多い台湾では、高水密サッシ「YRB-A」が基幹商品となっています。
●安全・安心/健康・快適
安全・安心や健康・快適に貢献する商品の開発にも注力しています。伸縮ゲート「レイオス」は、子どもの飛び出しを防ぐとともに、よじ登りや指はさみなどによる事故の防止にも配慮した商品です。戸建住宅用自動ドアとして業界初の顔認証キーを搭載した「M30 顔認証自動ドア」は、磁力で開閉するリニアシステムと連動させ、安全性と利便性を両立しました。
室内環境の質の向上や衛生的な暮らしの形成においては、換気が重要です。ドアを閉めたまま自然の風を取り込む「通風ドア」、障子自体がバランスを取り効率良く換気を行う「自然換気窓(バランスウェイ)」などにより、室内の快適性を向上させています。