樹脂リサイクル技術、
「100%社内リサイクル」への挑戦

技術と建築文化

YKK APでは「YKKグループ環境ビジョン2050」に基づき、廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用の3R活動などに取り組んでいます。その一環として樹脂端材の削減とリサイクルを進め、社内リサイクル率(端材再利用)100%を達成しました。

この取り組みの柱となるのが、樹脂窓の端材を再び樹脂窓へ再利用するという「水平リサイクル」技術です。この技術開発により、年間2500tもの樹脂端材をリサイクル材として活用しています。樹脂フレームには、外観の美しさを保つために多様なアクリル層が積層されています。以前は樹脂フレームの多くが白色でしたが、近年は黒色がトレンドの主流になっていることもあり、これらを粉砕した端材は色が混ざり、純粋な白色に戻すことが技術的に困難でした。

そこで、色の分離をせず着色材料でも活用できる技術を開発。動解析を駆使した独自の金型設計を行い、「部分単層化」の技術を導入しました。これは、窓枠を形成する部位ごとに材料を使い分け、表面に現れる部分にはバージン材を、見えにくい部分にリサイクル材を使用するものです。この「部分単層化」により樹脂フレームの安定生産が可能になり、意匠面の課題もクリアすることができました。

また、リサイクル材の品質確保に向け、粉砕材を直接投入できる専用の「二軸補助押出機」を開発しました。従来、端材をリサイクルするには、樹脂とアクリルの粉砕材を均一にするために、別工程でペレット化する必要がありましたが、本機の導入により、工程の省略を実現。二軸スクリューの強力な混錬力により、積層状態の端材も均一に練ることができます。その結果、引張降伏強さ、曲げ弾性率、耐衝撃性などにおいても、バージン材と同等の物性を担保しました。

YKK APでは、水平リサイクルの実現に先立ち、樹脂窓の硬質ガスケットにおけるリサイクルの技術も確立しています 。外部購入していたバージン材の代わりに、仕上げ工程で出た樹脂端材を粉砕し、着色顔料と混ぜてリペレット化し、ガスケット部材を生産。材料特性の違いによる製造機械への負荷や、表面の肌荒れといった課題に対し、添加剤の配合調整やペレット製造条件の最適化を繰り返しました。この「リサイクル材の特性をバージン材に近づける」ノウハウが、後の水平リサイクルの成功へと繋がっています。

モノづくりストーリー

モノづくりにまつわるストーリーをご紹介します。

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