当社が生産・出荷した防火サッシにおける国土交通大臣認定の仕様への不適合について、「改修終了」「再発防止策」更新のお知らせ
YKK AP株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 秀充)は、当社が国土交通大臣認定に適合しない防火サッシ※を、20棟の戸建て住宅に出荷しておりましたが、すべての是正が終了し国土交通省へ再発防止策を提出しましたのでお知らせいたします。
対象となる製品につきましては、指定性能評価機関で性能確認試験を実施し、建築基準法で定める必要な遮炎性能を有しないことが確認されましたので、出荷した大臣認定の仕様に適合しない全ての防火サッシについて、国土交通省および特定行政庁からの指示に基づき、お客様のご意向を踏まえつつ是正工事を行いました。
お客様ならびに関係者の皆様には、多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。今後、製品を安全・安心にご使用いただくため、再発防止に努め、品質の管理体制を強化していきます。
【対象となる製品】
アルミ樹脂複合構造引違い窓 グレイ色仕様
・国土交通大臣認定番号
二枚引違い=EB-0578,0578-1,0619,0619-1,
1226-1,1370,1593,1642,1779
面格子付、二枚引違い=EB-0608,0608-1,1778
・認定との相違:アルミニウム合金押出形材の表面処理仕様
大臣認定=陽極酸化皮膜およびアクリル・メラミン系樹脂塗装
対象製品=ウレタン樹脂焼付塗装
・出荷期間:平成24(2012)年7月5日~平成30(2018)年3月1日
・出荷物件数:20棟(右の出荷実績一覧参照)
都道府県 | 物件数 | 用途 |
東京都 | 6 | 住宅 |
神奈川県 | 6 | 住宅 |
新潟県 | 3 | 住宅 |
富山県 | 1 | 住宅 |
静岡県 | 1 | 住宅 |
愛知県 | 1 | 住宅 |
島根県 | 1 | 住宅 |
熊本県 | 1 | 住宅 |
計 | 20 | - |
【経緯】
防火サッシ認定に関する社内の業務監査の過程で判明しました。
【原因】
アルミニウム合金押出形材の塗装仕様を変更した際に、生産部門では変更後の仕様で製造・出荷する体制に切り替えたものの、開発部門(大臣認定申請部門)に対して仕様を変更したことの周知が不十分であり、変更後の仕様で大臣認定を取得していないまま製品(不適合品)が出荷されていました。
【改修状況について】(更新)
2018年5月から改修工事を行い、10月末までにすべての該当物件で是正が完了しました。
【再発防止策】(更新)
1)素材仕様の管理・運用の見直し
素材仕様は新たに商品開発プロセスへ組込まれた「素材デザインレビュー」で確定し、全社共通システムの「図面管理システム」によって管理・運用するとともに情報の共有化を行います。
2)生産品適合性チェックの制度化
従来からの「防火設計図書適合性チェック」、「防火量産品適合性チェック」に加え「生産品適合性チェック」を制度化します。
3)教育の徹底
大臣認定に関する教育を、全社員に加え外部サプライヤー、サッシ流通店に対し一年を通じて最低2時間以上の研修を行います。
4)責任者の処分
今回のような問題が再発した時は、当社規定に基づく懲戒処分を実施します。
※ 防火サッシは、延焼のおそれのある部分の開口部に設置する一定の遮炎性能のある防火設備として、当社が国土交通大臣による構造方法等の認定を受けて生産したもの。